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カウントダウン2007(ドラマ編)
2007年もあと3日、カウントダウンシリーズ本日はドラマ編。

仮面ライダー電王 VOL.1仮面ライダー電王 VOL.1
(2007/08/03)
特撮(映像)、佐藤健 他

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放送開始直後はそのぶっとび具合に、スゲーのがはじまったと思った電王も残すところあと数話。来年1月は最終回へ向けてドラマが最高潮に盛り上がると思われるが、2007年ベストN郎♪賞ドラマ部門にはこの仮面ライダー電王の第4話「鬼は外!僕はマジ」を挙げたい。売れない路上ミュージシャン山越の物語後半だ。話のクライマックスを簡単に紹介する。

山越には悔やんでも悔やみきれない過去があった・・・自分のバンドが重要なオーディションを受ける日、オーディション会場に向かう途中に山越は迷子の女の子を助けるため奔走することになる。そのせいでオーディションはおじゃんとなり、バンドは解散。その出来事があった過去にさかのぼってイマジンと闘うハナと良太郎は、山越の過去を少しだけ変えてあげて、山越をオーディション会場へ間に合うようにしてあげた。しかし山越のバンドはやはりオーディションで不合格となり、バンドは解散・・・・一人で路上ミュージシャンをつづける山越の現在が変わることはなかった。しかし唯一つ変わったことがある。山越は金の力で夢を追うのではなく、自分の力で夢を追うことになっていた。

脚本は言うまでもなく小林靖子。小林靖子の脚本については以下の過去ログを参照していただきたい。

●過去ログ:未来戦隊タイムレンジャー考(1)

この脚本は、自分が観た電王のストーリーの中でも最高傑作ではないかと思い、冴え渡った小林脚本に唸らざるおえない。現実の誰かしらの体験が参考となっているのではないかと自分は推測するが、様々な人の生き様を見逃さず、感動的でかつ示唆に富んだストーリに仕上げる小林の才能と能力は「表現者」として大いに見習うべきだと思う。

それと同時に、この「仮面ライダー電王」という番組は脚本家の才能ばかりではなく、番組自体の総合力、特に企画の力に注目すべきと思う。よく企画されたプロジェクト「仮面ライダー電王」があったからこそ小林の能力もフルに発揮され、スゴイ番組となった・・・少なくとも番組開始時にはスゴさがあった。つまり企画がいかに重要かということであり、イベントでもライブでも、何かしらをするのであれば、アイデアにあふれたいい企画を練り上げるところからスタートし、確信をもってプロジェクトの成功に集力すべきなのだ。当たり前のことであるが、成功するプロジェクト、失敗するプロジェクト、その分岐点はまず企画からはじまっている。ベストN郎♪賞なドラマとなった作品の背景には、そう評価されるだけの企画があったことを言及したい。

余談ながら「仮面ライダー電王」に関連したことを書くと、3月から開始した当ブログFC2版の「N郎♪音汰。」では、「仮面ライダー電王」の主題歌「Climax Jump」を取り上げた記事が最大のヒット記事となっている。イマジンバージョンの「Climax Jump DEN-LINER form」がリリースされたこともあり、いまだにその記事はアクセス数を伸ばしていて、テレビ放送が続いている間はさらにアクセス数を伸ばすことだろう。「Climax Jump」という名曲を再活用し、売上げを伸ばしたレコード会社の発想にはしたたかさを感じるが、そのしたたかさを分析すると、まだまだ行けるとみたならば再び勝負をしかける柔軟さと機敏さがあり、そんな攻めの姿勢こそ、我々は学ぶべきなのかもしれない。

●過去ログ:仮面ライダー電王 主題歌 「Climax Jump」

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| 特撮ヒーロードラマ | 20:39 | トラックバック:0コメント:2
「音汰の部屋」 秋月龍樹さん(2) ~スーパー戦隊シリーズ放談~
N郎♪音汰。スペシャル企画
「音汰の部屋」 秋月龍樹さん(2)
~スーパー戦隊シリーズ放談~

前回対談からの続き | 楽天ブログ同時並行掲載

「(ゴレンジャーは)従来型ヒーローからの転換点となった画期的な作品でした」

音汰 今回は待望の(笑)戦隊シリーズについてお願いします。まずはいつから戦隊を観ていたかですが、自分は子供のころ、ゴレンジャーを観てました。ただその後の戦隊については、バトルフィーバーとかデンジマンとか名前は知っていたんですが、観た記憶がないんです。多分地方で、テレビ朝日の純正なキー局がなく、放送してなかったのか、それともそのころはアニメの方ばかり観てたのかもしれませんね。当時記憶にある特撮モノといえば・・・宇宙鉄人キョーダインとか、大鉄人ワンセブンとか。ウルトラマン80をやっていたのは記憶にあります。秋月さんはどうですか?

秋月 私にとっても戦隊物はやっぱりゴレンジャーが最初の戦隊物なのですが、それ以前からの特撮物で円谷プロのウルトラマンシリーズや原作が石森章太郎の人造人間キカイダー、仮面ライダー、変身忍者嵐などのシリーズが子供の頃、夢中になったヒーローでして、ゴレンジャーはかなり最後の方に見た記憶があります。

音汰 おお~確かにそういえば。自分もゴレンジャー以前にキカイダーなんかも観た記憶がありました。仮面ライダーも。

秋月 ゴレンジャーは他のヒーロー物とは大きく異なり、様々なパーソナリティを持つ複数のヒーローが集団で戦う事で従来型ヒーローからの転換点となった画期的な作品でしたね。それ以前のヒーローと言うものはストイックで完璧な超人だったのですが、この作品からは女の子もいれば、チョッとノンビリな大食いキャラや、真面目なタイプなどのキャラが起用され、ヒーロー物がこの時代ぐらいから変わり始めた気がしました。

音汰 確かに。ヒーローが毎回毎回5人も出てくるなんて画期的でしたね、それも個性的で。九州弁でカレーばっかり食っているキレンジャー大好きでした(笑)

秋月 あの耳に残る「バンバンラバンバンバン♪~」もよく真似して歌っていましたよ(笑)。

音汰 「バンバンラバン」、コーラスは こおろぎ'73 でしたっけ?かなりインパクトがありましたよね。きっとみんな耳に残ってると思います(笑)。以前ブログでも書いたことがあるんですが、「バンバラバン」という濁音がインパクトあるらしいですね。

●過去ログ参照)『スーパー戦隊シリーズ全主題歌集 Eternal 5 Colored Spirits 』(1)


「最近の戦隊物は何かを一生懸命やり遂げようとする姿勢を子供たちに観せることが出来る」

音汰「バンバラバン」と言えば、マジレンジャーのエンディングを観て、「バンバラバン」の時代からよくぞここまで進化した!!って、あれはかなり衝撃的でしたね~特にダンスが(笑)。デカレンジャーのキャラクター商品があるのを見て、いまだに戦隊シリーズがあるってことを知り、マジレンジャーを実際に観たらもう~びっくり。なにがびっくりかって、いまだにゴレンジャーの5色の要素を引き継いでいるということと、あと、マジレンジャーのあの現代若者風というか、ぶっとび具合に(笑)。最近の戦隊についてどうですか?

秋月 暫く(数十年、笑)観ていませんでしたが、マジレンジャーぐらいから仮面ライダーの続きで観ていました。マジレッドを演じていた子のブログをたまたま読む機会があって実に真面目な好青年だったんですね、彼は。その時から「たかが子供番組」から「実は演じる役者さんに大変な努力がある番組」へと好感度アップですよ(笑)。

●リンク:マジレッド役/橋本淳さんブログ

秋月 無垢な子供たちの期待を裏切らないように直向に努力する役者さんたちには脱帽です。 案外、最近の戦隊物は何かを一生懸命やり遂げようとする姿勢を子供たちに観せることが出来るので安心して観せられますし、イジメのような内容のお笑い番組なんかよりは、ずっと精神衛生上良いように思います。

音汰 確かに。言葉づかいなんかはちょっと~な~なんてのもあるけれど、基本的な「勇気」とか「正義」とか、「困難の克服」とか、「弱いものを助ける」とか、そういったポリシーは戦隊物の素晴らしいところですね。やはりヒーロー番組はそうあるべきでしょう。ゲキレンジャーは観られてますか?

秋月 たまに見逃しますが、よく観ていますよ。最初はゲキレンジャー三人でしたけど、最近兄貴が加わりましたね。目が離せません(笑)。

音汰 「まいったぜー」ね。俺も知らぬ間に兄貴の口マネしてます「まいったぜー」って(笑)。あとヒゲのチョッパーね。考えてみればヒゲを生やしたメンバーって初かもしれませんね。まあ、ゲキレンジャーも残りそんなにないですけれど、きっとこれから盛り上がってくれることでしょう。ストーリーの盛り上がりは戦隊シリーズの伝統ですからね。これまでの中で特にお気に入りの戦隊などあります?

秋月 今のところマジレンジャーが一番良いですね。それ以外だとカルチャーショックだった海外の作品でアメリカでやったマジレンジャー「パワーレンジャーミスティクフォース」。日本のマジレンジャーの設定をそのままアメリカに持っていって、話のあらすじはアメリカ台本となっており、俳優さんも外国人がやってるマジレンジャースーパー戦隊シリーズです。アメリカでリメイクして一年遅れで製作されたものですが、視聴率結構とってるらしいです。悔しいけど結構クォリティ高いですよ。最初見たときコスチュームが同じなのに話のあらすじが違うのでびっくりでした。

音汰 おお~、「ミスティクフォース」も観たんですか。それはかなりのファンだ(笑)。向こうのトイザラスなんかでおもちゃも結構売れてるみたいですね。マジレンジャーといえば韓国のケーブルテレビでも放送されて大人気だったらしいですよ。俺もなんだかんだ言ってもやはりマジレンジャーが最高傑作だと思います。あれだけの感動とテンションを維持できたのは、ウルザード役の磯部勉さんが言っていたように、まさにレジェンド=伝説だと思います。他にもタイムレンジャーの最期の盛り上がりなんかも凄かった。そんな戦隊シリーズですが、どういったところが魅力の秘密なんでしょうね?

秋月 毎回、よく思いつくと感心する様々なアイデアとか、安心して観られるストーリーとかが魅力ですね。アニメより温かみがある感じがします。最近のアニメは独自の進化を遂げてきていますが、それも嫌いじゃないんですが、人間が演じるヒーロー物にはたとえ虚構の世界のお話でもワクワクさせるものがありますね。

音汰 なるほどね~。実際に人が演じて、さらに特撮ってところがいいんでしょうね。考えるほうも毎回毎回よく考えるわ。たまにネタ切れもありますが(笑)。以前自分のブログで「超忍者隊イナズマ」の紹介をした時、観られたとのことですが、イナズマはどうでしたか?

秋月 あの役者さんたちは良いチームですよね。パロディとも時代劇ともいえるような作品でしたが楽しく観ることができました。音汰さんのブログで紹介してくださったのが縁で見ることの出来た作品でしたが、観て好かったと思える作品でした。

音汰 ははは、ありがとうございます。イナズマ宣伝プロジェクトに貢献できた(笑)。たしかにおもしろい役者さんが揃ってますね~。ウメコ役の菊地美香さんなんてキャクター自体がスゴイ才能だと思います。続編のイナズマスパークは観られました?

秋月 まだなんですよ~テレビのCMであるのは分かっていましたが近所のTSUTAYAにはありませんでしたから買おうかと思っています。まだ売ってるお店が見つからなくて・・・どうしても無ければネットか直接店頭で注文してみようかと思っています。残念!

音汰 そうですか~。実は自分も近くのTSUTAYAで探したらなくて。店員さんに聞いたらやっぱりないって。TSUTAYAにおいてないっておっかしいですね。他の店には置いてると思います。今度観てまたレビュー書きますよ(笑)

●リンク:超忍者隊イナズマ!ニュース


(この対談、断続的にづづく)

●「音汰の部屋」 秋月龍樹さん(1)

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| 特撮ヒーロードラマ | 19:41 | トラックバック:0コメント:2
ポケモン人気とゲキレンジャー&電王の低落
今日のテレ朝ヒーロータイムは朝からゴルフだった。確か前々回もゴルフで潰れてがっくり・・・というよりテレ朝の番組編成にブーブー言っていたが、そうなると当然子供たちは裏番組にチャンネルを回すこととなる。関東ではもちろんテレビ東京のポケモンサンデーだ。で、ポケモンサンデー、意外に面白いねということになると今年はただでさえポケモン人気が圧倒しているのに、戦隊&ライダー人気に最期のとどめを刺すようなことに・・・。

ポケモンサンデーを最期まで観て、チャンネルをテレ朝に回すと、なんと今日はプリキュア5をやっているではないか・・・プリキュア5は正当派路線を行っていていいとこ突いているような~と思いながら観終わり、ふと思って、ネットの番組表をみたところ、電王もしっかり放映されていた・・・頼むよテレ朝。

子供の視聴者を完全に無視したテレ朝の番組編成はここではおいておくとして、少なからず戦隊もライダーもいい加減ヤバイ状況なんではないかと思わずにはいられない。今年はポケモン映画の10周年記念で、ポケモン人気が半端ではない。夏のボケモン映画は2週間後に公開されるが、この調子では戦隊&ライダーの映画は興行的にボロボロなんじゃないかと危惧せずにはいられない。昨年はまだ戦隊30作記念で、各種イベントが盛りだくさんであったが、それでもポケモンに負けていたのに、今年は更に・・・

スーパーの子供のお菓子コーナーでは戦隊&ライダーは消滅状態に近く、安売りカゴに追いやられ、その分ポケモン関連のスペースが大幅に増えて幅を利かせているという。バンダイもポケモンキャラクターの復刻版を出しているらしい。幼稚園でもゲキレンジャーのキャラクターを身に着けている子供は圧倒的少数らしく、2年前のマジレンジャーのころとは大違いらしい。ツタヤに行けば過去のポケモン映画のDVDは1作品を5つぐらい置いているにもかかわらず、すべて貸し出し中。一方でタイムレンジャーのDVDは一巻も借りられておらず。さすがにマジやデカは借りている人がいるようだが・・・。こういった例を挙げると枚挙にきりがない。

圧倒的なポケモン人気に対抗して東映がどういった戦略を打ち出してくるのか興味あるところだが・・・昨年からのちぐはぐな東映の戦略を考えると、かなり厳しいものがあるように思う。一戦隊ファンとしてなんとも嘆かわしい限りだ。


| 特撮ヒーロードラマ | 23:02 | トラックバック:1コメント:2
松竹映画「ゲゲゲの鬼太郎」・・・あともう一歩(残念)
観ました「ゲゲゲの鬼太郎」。妖怪モノということ、日本の特撮っていうこと、子供でも観れそうなこと、そしてなじみの「ゲゲゲの鬼太郎」という知名度に惹かれて、あんまり行かない映画館に足を運び、観てきました。ゴールデンウィーク大ヒット上映中の映画であるため、コメントを少々。

(以下、ネタばれ注意)

あともう一歩・・・せっかくの素材がもったいないな~というのが第一の感想。物語の導入部は高畑勲監督作の傑作「平成狸合戦ぽんぽこ」を思わされたが、「平成狸合戦ぽんぽこ」と同じテーマがこの映画でも提示されていた。しかし、せっかくのいいテーマがいまひとつ薄い印象であり、物語のメインとは離れたところの舞台設定でしかなかったことが非常に惜しかった。これに関連したテーマを物語の主軸に置いておけば、かなりの傑作になりえたのに・・・そう思う。小雪が演じていた狐の女神さまのセリフより、それに反論していた狐の幹部のセリフに説得力を感じたのは俺だけじゃないと思う。そこらへんがせっかくのテーマを消化しきれなかった弱さでもあると思うのだ・・・。

開発と自然、失われ行く古くからの日本の風習や文化、昭和40年代に建てられたような公営団地、リストラで職を失ったお父さん、黄泉の国・・・などなど、舞台設定はかなりいい線を行っていたように思う。これもすべて水木しげるの原作のメッセージ性からきているかと思うのだが、せっかくのそれらの素材が活かしきれていなかったことが、もうホントに残念。

特撮について言うと、普段からテレビやDVDで戦隊シリーズや平成仮面ライダー、最近のウルトラマンなどを見慣れている者からすれば、大したものじゃないというのが率直な感想。一反木綿に乗って空を飛んでいるシーンなど、もっとバッーと扇風機を回したほうが全然リアリティーがあったんじゃないかと思う。まぁ、しかし、鬼太郎の家や目玉おやじ、天狗部隊なんかはなかなかよかったとは思う。

役者の演技でいうと、大泉洋のねずみ男が圧倒的におもしろかった(笑)。ねずみ男のキャラクターや役回り自体がおもしろかったのだが、いい演技をしていたと思う。一番ハマっていたと思うのは田中麗奈の猫娘。もう存在自体が花というか、あの衣装と容姿だけで観る価値あると思う。妖怪ディスコのシーンでも踊りでいい味だしていた。
砂かけ婆の室井滋や輪入道の西田敏行など、ベテラン勢ももちろんいい味を出していた。
声の出演では伊集院光のぬりかべを一番期待していたのだが・・・1シーンしかなく、声も特種効果がかかっていて、あれじゃ別に伊集院光でなくてもよかったじゃん(笑)
まぁ、出演者や声の出演で誰が何をやっているのかという、この映画のウリはいいところを突いていたと思う。ウエンツ瑛士の鬼太郎は・・・誰が観てもあれは鬼太郎とはちょっと違うだろうから・・・ノーコメントとする(笑)。

で、トータルな感想。この映画を観て「泣いた」という感想を目にしたが、俺も泣いた(笑)。これは間違いない。鬼太郎の世界を実写化したという点でも評価できると思う。脚本の作り込みがもう一歩とか、演出が今ひとつスピーディーでないとか、テーマが消化不良と、そういった要素があることも間違いない。ぶっちゃけ今どきのエンターテイメント映画として一流とは言いがたいと思う。ただ、田中麗奈の猫娘やオープニングの字幕、目玉おやじの釜ゆでなど、見どころも結構ある映画でもあると思うのだ。

未見の人はどうすればいいかって?まぁ、せっかくだから、おキツネさまに油揚げをやって下さいという小雪のセリフを聴くために、観にいってもいいんじゃないかな~と思う。そのセリフの背景に込められているものを主軸に描いていれば傑作になり得たのに・・・残念でした。続編を作るならば是非そこらへんのところをガッチリやって欲しいな~。

※この記事を書くにあたり、以下のブログ記事を参考とさせていただきました。
●負け組サラリーマンのLOHASな映画生活:2007年04月29日/公開初日舞台挨拶
●ドンドン日記:2007年05月04日/不覚にも泣いた!映画「ゲゲゲの鬼太郎」

●関連リンク:映画「ゲゲゲの鬼太郎」公式サイト

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| 特撮ヒーロードラマ | 23:05 | トラックバック:1コメント:0
ゲキレンジャー修行その9 メレ
ゲキレン第9話。今回の主役は敵方のメレ。最近の戦隊はレンジャー側の女優さんよりも敵側の女優さんのほうが人気があったりするから面白い。ハリケンの山本梓しかり、ボウケンの山崎真美しかり、そしてゲキレンではメレ役の平田裕香さんがそうなるか・・・?

プロフィールによると北海道出身で現在23歳、1999年にドラマ初出演しているから8年のキャリアがあることになり、もうベテランといっていいかもしれない。アテレコの演技力は若いながらキャリアを感じさせてくれる。彼女のブログがあったのでリンクを張っておこう。

●リンク:平田裕香の日記

メレの役も真面目というか、今ひとつおとなしめのキャラの感がしないでもないが、演じている彼女もそんな性格なのかもしれない。そこらへんが塚Pにウケたか(笑)

さてその塚Pであるが、イナズマスパークの撮影が無事終わったとのこと。

●リンク:忍者隊イナズマ!ニュース 4/2

ブログを読みながら笑ってしまった。イナズマの制作も山を超えて、塚Pゲキレンに専念できるか?ストーリーもダイナミックに展開していき、なかなか見ごたえが出てきたと思う。ゲキレン砲発射時のレッドの叫び「豚の角煮~」には笑ったが、あんなセリフまわしがおもしろいんだよね。電王の深層心理を突いたドラマとはまた違った魅力でエンターテイメント道を突っ走って欲しい。


●リンク:tv asahi|テレビ朝日 獣拳戦隊ゲキレンジャー
●リンク:獣拳戦隊ゲキレンジャー 東映公式


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[ゲキレンジャー修行その9 メレ]の続きを読む
| 特撮ヒーロードラマ | 13:08 | トラックバック:17コメント:2
『轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊』感想(2)
轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊 轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊
特撮(映像) (2007/03/21)
東映

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さて、先日のボウケンVSスーパー戦隊の作品評では、自分も結構批判的なことを書いたのだが、アマゾンコムの作品評を観ていて、なんか腹が立ってきた(笑)。いくら期待はずれの出来だからって5段階評価の1はないだろ~って思う。役者さんやスタッフだって、1の評価を受けたら悲しいだろうな~って思うのだ。本当に最悪なら1でもいい、でも、小津翼役の松本寛也さんやツエツエ役の斉藤レイさんなんかの演技を見ていると、1はないよな~って思う。自分だったら3ぐらいかな。


本作品の主役と言っていいボウケンシルバー・高丘映士はいいキャラしてるよな~と思う。翼のボクシングの試合まっさい中に、協力してくれるようリングサイドで訴えたり、テツにぶん殴られて、ビルの窓から投げ出されたり、それでも平然としているキャラクター設定が面白かった。ウダウダしたところがなくていいんだよな~。Gazulさんのブログでも映士のためにボウケンを観続けたっていう評価があったけど、その気持ちわかる。

●Gazulさんブログ:轟轟戦隊ボウケンジャーを見終えて(2)

メイキングの中で、歴代戦隊出演者の中でもマジイエロー小津翼役の松本寛也さんは、本作に出演できた喜びにうれしさ満点でインタビューに応えていて、観ているこちらも嬉しくなってきた。本編の中でも、翼がテツに対して「特キョウも腕が落ちたな」と話すセリフがよかった(笑)。こうっいった過去の戦隊を思い出させるセリフ回しがポイントだと思う。翼って特キョウ知ってるんだっけ?デカVSマジで知っている設定なのか(笑)な~んて、考えてしまう。

アスカ役の阿部薫さんなんか久しぶりに観て、元気にやってんのかな~なんて思ってしまう。戦隊本編が終わって、その後の役者さんの動向はファンなら気になることだろう。役者としてがんばって欲しいよな~。

●自ブログ:『轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊』感想(1)

●リンク:東映ビデオ| 轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊


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| 特撮ヒーロードラマ | 16:00 | トラックバック:1コメント:2
『轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊』感想(1)
轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊 轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊
特撮(映像) (2007/03/21)
東映

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観ました。歴代戦隊の出演者を観て、花のないキャスティングだな~とか、予算があんまりないのかな~とか、あんまり期待せずに観たんだけれど、やっぱり予算があんまりなかったのかな~っていう出来だった。でもこれは面白くなかったというでことではなくて、戦隊ファンならそこそこ楽しめる作品ではあると思う。

過去の戦隊からはハリケンからマジレンまで一人ずつ、加えてマジレンのヒカル先生が出演してるんだけれど、その中で自分的に一番嬉しかったのは意外にもデカレンのテツだった(笑)。テツの「ナンセンス」というセリフに「おお~っ」と思った自分自身が不思議だった。デカレンジャーの考察の中で、あのワンパターンのセリフはないだろう~って書いてたのに(笑)

しかし25周年記念の『百獣戦隊ガオレンジャー VS スーパー戦隊』のような豪華さ、インパクトはなく、特殊効果もテレビ本編でのボウケンジャーのような最新特撮とはちがう、ちょっと古めかしいような感じで・・・やっぱり予算がなかったんだろうな~と思う。スーパー戦隊シリーズ30作品を記念するVシネマのはずなのに、これはかなり由々しきことではないのか・・・戦隊シリーズの将来にビミューに不安を覚えた。

ぶっちゃけた話、東映の企画自体が失敗ではなかったかと思う。

まずは発売時期。Vシネマは戦隊シリーズ本編が最終回を迎えたころに発売されるが、30作目のスペシャル記念なら夏の映画でやるべきではなかったかと思うのだ。その時期なら30作記念のお祭り時期まっさかりだったろうし、30作記念の各種イベントや商品販売と連動できたはずだ。せっかくの商機を逃したのでは・・・そう思わざるおえない。ちなみにガオレンVSスーパー戦隊は8月にリリースされている。

また、タイムレンジャー以前のヒーローはまったく登場しなかったのだが、夏に東京ドームで行われたダブルヒーローフェスティバルのショーのほうがまだ感動があったように思う。ボウケンジャーのピンチに、アカレンジャーやマジレッド、デカレッドなどが登場してきて助けるというもので、ショーの最期は歴代レッドが総登場するというものだった。なぜあんなふうなのを映像化できなかったのだろう。

今回の東映の企画には疑問符だらけだが、尻すぼみ的な戦略の失敗をよく分析すべきではないかと思う。でも、まあ、そこそこ楽しめる作品ではあったよ。スタッフ、キャストのみなさんご苦労様。

本編とは別に映像特典としてメインキングなどが収録されている。エンディング主題歌を作曲した渡辺宙明が出てくる『■「伝説」レコーディング 2006.12.23』はなかなか興味深かった。MoJo、クッシー、宮内タカユキと初期の戦隊の主題歌を担当した3人が歌っていて、彼らのインタビューからは熱い思いが伝わってきて、よかったと思う。

●自ブログ:『轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊』感想(2)


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| 特撮ヒーロードラマ | 07:58 | トラックバック:3コメント:0
ゲキレンジャー修行その8 豚の角煮
3月はメチャクチャな日々が続いていたため、日曜朝の戦隊や電王を朝起きれないまま観れないことが多かったが、今週は久しぶりにゲキレンジャーから観ることが出来た。ゲキレンジャーのオープニングとエンディング曲は最初聴いたときはイマイチの感がしたが、このごろは名曲じゃないか~と思えてきた(笑)ノリがいいのだ。エンディングの曲なんか続きが聴きたくてしょうがない。CD借りてこようか。

さて、ゲキと電王をすっとばして、いきなりプリキュアの話で恐縮だが(笑)、別にプリキュアを観ようと思って観ているつもりはないのだけど、「プリキュア5」になってからついつい観てしまう。戦隊シリーズのような5人編成がやっぱりおもしろいのだ。それぞれ個性があり、レッドとブルーが相性が悪いとか、そのぶつかり合いとか、組み合わせとか、戦隊やライダーよりもらしいよな~

で、ゲキの話だ。もちろん第1回は観たが、いまひとつピンとこなくて、たいした期待はしておらず、真面目には観ていなかったのだが、ブログ友のharuharu318さんが、ゲキレンジャーを激烈に評価していたのを読んで、まじめに観たくなった。

●よくばりharuharu日記:ゲキレンジャー☆秀逸な展開!不安から感動へ

で、第8回 「修行その8 コトコト…ひたすらコトコト」 を観てみて、なかなかいけるんじゃないかと思った。今回のテーマは「豚の角煮」なのだが、がまんして、ひたすらコトコトやることも必要だというメッセージがあり、なるほど~と思った。観終わったあと、なんか得した気分となり、さすが塚田戦隊、マジレンジャーに通じるものがあると感じた。

あとで脚本家を調べたところ、今回は荒川稔久だった。やっぱりなーって感じだだったが、「豚の角煮」のようにじっくり煮込んで味を出せという、荒川節炸裂と言った感じか。「豚の角煮」は荒川さんの好物なのか、塚田さんの好物なのか知らないが、まぁ、誰かが「豚の角煮」を食べながら、今回は「豚の角煮」で行こう!!的なノリで作ったんだろう(笑)こういう生活に密着した発想がいいんじゃない?

ちょっと批判だが、これまたブログ友のGazulさんのブログで、敵側のマガとソリサが、ゲキレンジャーに対してとどめを刺さずに二度も退却するという脚本の安直さを批判していたが、あのシーンは俺も見ていておや?と思った。

●HERO讃歌:獣拳戦隊ゲキレンジャー第8話

新しい武器を使っての作戦がうまくいかず、最初の戦いで敗れ、二回目の戦いで勝つというストーリ展開は、新しい武器を説明しているところで既に見えたので(荒川脚本らしい)最初の戦いでの破れ方をどうもっていくのか興味がわいたが、敵が退却する理由にあれはちょっとな・・・と感じた。なんとかピンチをしのいだみたいなのがふさわしいと思うのだが、なんか女性を小ばかにしたような脚本に、女性の視聴者からクレームがくるんじゃないかとか、脚本は(女性の)横手美智子ではないのではないか?とか、直感的に疑問に思った。あとで荒川脚本と知ったのだが、頼むよ~、荒川さん(笑)

でも、まぁ、ゲキレン、なかなか満足の行く回であったことはまちがいない。「豚の角煮」のようにコトコト行こうぜ!

●リンク:東映ゲキレンジャー公式サイト
●リンク:テレビ朝日ゲキレンジャー公式サイト



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| 特撮ヒーロードラマ | 09:20 | トラックバック:1コメント:2
未来戦隊タイムレンジャー考(2)
未来戦隊タイムレンジャー(2) 未来戦隊タイムレンジャー(2)
特撮(映像) (2004/03/21)
東映
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圧縮冷凍

タイムレンジャーは戦隊シリーズの中でもかなり画期的な内容であったのではないかと思う。まずその主題歌。オープニング曲は未だ戦隊史上唯一の女性単独ボーカルの曲となっている。曲自体もプログレッシブロック調で、戦隊シリーズ史上もっとも子供が歌いにくい曲と言われているのだが、名曲だ。ストーリー自体も子供向けというより、若者向けであり、その他、女性のタイムピンクがリーダー的役割を果たしてレンジャーを仕切るなど、従来の戦隊シリーズの枠を飛び越えた内容となっている。

そんな画期的なタイムレンジャーであったが、なかでも一番画期的であったのは「圧縮冷凍」の設定ではないだろうか。間単に説明すると、タイムレンジャーは悪者と戦うのだが、最後にその悪者を殺すのではなく、「圧縮冷凍」して再び刑に服させるという設定だ。もともと悪者は「圧縮冷凍」されて刑に服していたのだが、ロンダーズファミリーによって解き放たれ、悪事を働くという流れとなっており、正義の味方は最後に悪を倒して(破壊するなり、殺すなり)終わるという従来のヒーロー番組の常識を打ち破る、かなり画期的な解決方法ではなかったかと思う。

この画期的な解決方法は、問題意識の高い作り手側の意図の結果なのだろうが、「圧縮冷凍」という解決方法の意義が明確にセリフの中に出てくる回がある。第32話「犯罪者を救え」(脚本・山口亮太)だ。

未来からやってきたタイムレンジャーとは異なり、現代人でありながらVコマンダーを取得してタイムファイヤーになることが出来た滝沢直人は、その力を使って「敵」を殺そうとする。そのタイムファイヤーに向かってタイムレッドらは次のようなセリフを言うのだ。

タイムレッド  「あいつを殺させるわけにはいかない。」
タイムファイアー「何言っている?お前たちだって今までさんざん殺してるじゃないか?あのロンダーズの化け物どもを。」
タイムレッド  「そうじゃない!あれは、圧縮冷凍して逮捕しているだけだ!」
タイムファイアー「逮捕だと?」
タイムブルー  「命を奪わずに逮捕する。それが俺たちの戦い方だ。」

このセリフの中に作り手側のメッセージがこめられている。問題意識あふれる素晴らしい設定ではないだろうか。

しかし残念ながらタイムレンジャーでとられたこの画期的な解決方法は後続の戦隊シリーズに引き継がれることはなかった。「特捜戦隊デカレンジャー」の考察の中でも触れたが、なんだかんだいっても結局最後は悪者を殺して終りなのだ。「特捜戦隊デカレンジャー」やその他の作品を否定するわけではないが、せっかくタイムレンジャーで新境地を開いたにもかかわらず、引き継がれていないのは残念なことだと思う。

タイムレンジャーの圧縮冷凍の設定からは死刑制度の廃止が想起される。ヨーロッパの国々をはじめとして、世界の多くの国は死刑を廃止している。重罪犯罪者は死刑という発想はわかりやすく、感情論として充分共感できるが、それでもなおかつ死刑を廃止している国が数多くあるという事実に対し、日本社会で生きる我々は目を向けるべきではないだろうか。何故それらの国々は死刑を廃止したのか?

死刑廃止をしている国の数について、具体的な数字を少し調べてみて愕然とした。


あらゆる犯罪に対して死刑を廃止している国:88
通常の犯罪に対してのみ死刑を廃止している国:11
事実上の死刑廃止国:29

法律上、事実上の死刑廃止国の合計:128
存続国:69

数字引用サイト ●リンク:死刑廃止国と存置国


この数字を見る限り、悪者を退治する解決方法について、タイムレンジャーは世界の流れに乗っているとしても、後年のデカレンジャーについてはNGではないかと思う。冗談ではなく、デカレンジャーは死刑存続国の子供番組として、死刑廃止国からNGのレッテルを貼られる可能性があるのではないだろうか。


タイムレンジャーが圧縮冷凍という画期的な解決方法を採用した経緯を知りたいところだが、圧縮冷凍の設定以外にも、権力からつまはじきにされたような人たちを描いていたり、差別される側の痛みを描いていたり、敵側のロンダーズファミリーのドルネオやギエンにも実は過去があったりと、タイムレンジャーでは単純明快な子供番組の枠を超え、深みのある人間ドラマが展開されていた。しかし考えてみれば、かつての子供番組、例えば「ウルトラマン」や「ウルトラセブン」などであっても、怪獣を殺すことにためらいがあったり、差別される側の痛みを描いていたりと、同じように考えさせるドラマが、時に展開されていたのではないだろうか。

その主題歌に象徴されるように、タイムレンジャーはスーパー戦隊シリーズのクオリティーを語る上である種のピークであったと思う。続く「百獣戦隊ガオレンジャー」からは基本的に子供の視聴者を中心に作られた単純明快な内容が続き、現在もその延長にある。タイムレンジャーのような作品がスーパー戦隊シリーズで作られることはもうないのかもしれないが、バンダイなどスポンサーの意向とは関係のないところ、たとえば「イナズマ」などオリジナルビデオ作品で、若者をターゲットにしたリアリティーあるハイレベルな戦隊シリーズが作られても面白いかもしれない。

(この話、断続的に続く)

●自ブログ:未来戦隊タイムレンジャー考(1)


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未来戦隊タイムレンジャー考(1)
未来戦隊タイムレンジャー(1) 未来戦隊タイムレンジャー(1)
特撮(映像) (2004/02/21)
東映

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脚本・小林靖子

2月から始まった「仮面ライダー電王」。前作までの停滞からうって変わって、現在ぶっちぎりでおもしろいドラマを展開しているのだが、第1話から先週第7話まで、すべての脚本を担当している小林靖子の貢献度はかなり大きいと思う。・・・・というより、小林靖子が脚本をやっているからこそ、ここまでおもしろい作品に仕上がっているのだろう。

その脚本、人間洞察に優れていて、人が生きていくうえでの真理が提示されていたり、ハッとさせらるような要素がこめられていたり、それでいてセンスあふれる笑いがちりばめられていたりと、ただの脚本ではない。その脚本ゆえに「仮面ライダー電王」のファンになってしまった人は多いことだろう。

スーパー戦隊シリーズや平成仮面ライダーシリーズなど、「小林靖子」の名声は定着し、もはや大御所といっていいだろう。制作会社の東映も、困った時には「小林靖子」という図式が成り立っているのではなかろうか。

俺も、バンドのギターのケンちゃんから「小林靖子」という名前を聞き、その人の書く脚本はおもしろいと聞いて、数ある戦隊シリーズの中でも『タイムレンジャー』に先に手をつけ、はまっていったのだ。


今や「脚本・小林靖子」と言う名声がとどろいている彼女であるが、脚本家になる前はコンピューターソフトの会社で働いていたという。それがテレビ朝日メタルヒーローシリーズの「ご意見・ご感想」コーナーに自分の構想を書いて送り、担当プロデューサーの目にとまって、脚本家・小林靖子へと続いていった。あふれんばかりの創造性を持った視聴者と、面白いものを探し続けているプロデューサーとの思惑の一致が、タイムレンジャーや仮面ライダー電王を生み出すベースとなったというのだから、かなり興味深いエピソードだと思う。

「脚本・小林靖子」がスーパー戦隊シリーズへ登場してくるのは1997年に放映された『電磁戦隊メガレンジャー』からとなる。メガレンジャーの脚本陣営を見渡すと、武上純希や荒川稔久など、東映特撮やアニメの第一線で活躍してきた脚本家が並んでおり、そんな中、途中から参加してきた小林は、後半部でほぼメインライターに近い役割を果たしたという。そして翌年の『星獣戦隊ギンガマン』では戦隊メインライターとして確立し、続く『救急戦隊ゴーゴーファイヴ』を経て、2000年の傑作『未来戦隊タイムレンジャー』が生まれることとなる。


さて、DVDで『未来戦隊タイムレンジャー』の最終回を見終わった後の感想なのだが・・・・とにかく切なかった。タツヤと他のタイムレンジャーのメンバーとの別れ、中でもユウリとの別れ、そして現代にただ一人残され、それでも強く前向きに生きていくタツヤの姿もせつなかったのだが、タイムファイヤー・滝沢直人が亡くなるシーンがそのせつなさの要素を増したと思う。

滝沢直人(演・笠原紳司)=タイムファイヤーは物語の後半部のキーマンとなった。実質的な最終回を次回に控えた第49話「千年を越えて」で命を失うこととなるのだが、第37話「狙われた力」ではその伏線が張られ、滝沢が飼っていた鳥かごを少女に譲るシーンが最後に出てくる。第48話「未来への帰還」ではその少女と鳥かごが再び登場し、そして第49話で重要なシーンを演出することとなるのだ。

この手法に象徴されるように、第1話から最終話までのスタッフロールを見渡してみて、あらためてメインライターである小林靖子の存在感の大きさを感じざるおえない。各所に伏線が張られ、一年間の放送の中でその伏線はしっかりと回収されていったのだ。

ドモンとホナミの恋、タツヤと父親の確執など、タイムレンジャーの中ではいくつかの人間模様が平行して描かれていく。その中でも屈折し、権力欲に取り付かれた滝沢直人のストーリーは印象が強い。

滝沢直人を演じた笠原紳司は、「滝沢直人」の役作りに笠原なりの意見を訴え、脚本の小林はその意見に真剣に耳を傾けたという。最終回で滝沢が亡くなるのも、笠原紳司が小林らスタッフに訴え続けて実現したというエピソードがある。役者の情熱を自らの脚本に取り込み、あのような切ないストーリーに仕上げていった小林の力も、傑作を生み続ける脚本家を考えるうえで参考となるエピソードではいだろうか。

(この話し断続的に続く)

●自ブログ:未来戦隊タイムレンジャー考(2)


過去ログ

●リンク:百獣戦隊ガオレンジャー考
●リンク:爆竜戦隊アバレンジャー考
●リンク:特捜戦隊デカレンジャー考
●リンク:魔法戦隊マジレンジャー考

●リンク:「仮面ライダー電王」 俺、参上!



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秋葉原・秋田犬など、東京、埼玉中心に活動中。他ロックバンド・アウフヘーベンのボーカリスト。レギューラー番組、ぷち FM897 すみだリヴァー 隔週月曜22:00~『N郎♪ MusicHourハイビスガーデンスペシャル』
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