先週土曜のライブレポの前に、木曜日に大宮で行われた注目ライブのレポをお伝えしたい。
学生だったころ、街と言えば大宮であった。しかし近年久しくこの街では呑んでいない。都内で働いているからというのが最大の理由だが、さいたま新都心など近隣の新興勢力が台頭し、相対的に大宮の位置が低下したこともあると思う。先日のライブ会場だった西川口Heartsは大宮から移転したものだ。Heartsが移転し、大宮には核となるロック系ライブハウスはなくなった。北関東の拠点的商業都市であるにもかかわらず寂しい限りだ。
そんな大宮であるが、西口の桜木町、大栄橋通りにはアイリッシュパブ CafeLamp(カフェランプ)という注目スポットがある。隔日ではあるが、ライブ演奏も行われている。

●リンク:カフェランプホームページ
この日の出演者はブログ友・NAOluvpさんがメインヴォーカルを務めるブルースバンドABC Band。バンド名はその場で付けたということだが、CafeLampのホームページには「ジャズ、ブルースシーンで活躍の実力者のブルースバンド!」と紹介されており、年間250本以上ものライブを行っているピアノ&ヴォーカルのケンタローさんをはじめとして、メンバーはプロフェッショナルな面子で構成されている。10月に西川口東口・Cafe如何屋で行われたライブと同じメンバー構成だという。ギターの加藤さんは、自分も会員となっている浦和仲町のリハーサルスタジオ「Cat's eys」の代表の方であった。各人のセッション歴についてはNAOluvpさんのブログからのリンクを参照していただきたい。その演奏力に見合って、なるほど~と思わせられる。
●リンク:NAOluvpさんブログ/12/6 カフェランプ Live
2ステージ演奏したこの日のセットリストは、レイ・チャールズの「ヒット・ザ・ロード・ジャック」やJAZZスタンダード「サマータイム」などに加えて、オリジナルブルースナンバーなど、存分にブルージーなサウンドを聴かせてくれた。

彼女らのブルースサウンドにすっかり心地よくなってしまいながら、ドアーズをはじめとして敬愛する洋楽ロック・ミュージシャンの多くがブルースサウンドをその原点とし、また回帰していった理由がわかったような気がした。ハードロック同様、ブルースもライブ演奏で本当のよさがわかるような音楽なのかもしれない。ドラムがいい音してるな~と感激したのも間近で観る生演奏ならでは。ジェフ・ベックが得意とする泣きのギターといい、パート間の掛け合いといい、音楽ファンにはたまらない演奏であった。
音楽性同様、ライブの進め方もまたロックのライブの原点はブルースにあり、といった感じだった。経験豊富なベテランならではの進め方で、ヴォーカルNAOluvpさんはお客さんにマイクを持っていって歌わせ(俺も2回声を張り上げたが(笑))、最初はおとなしく聴いていたお客さんも曲が進むにつれてどんどん盛り上がっていき、2部の最期の方ではそのテンションは最高潮に達した。カウンター隣に座った二人組の女性客も大感激で手拍子をしており、お店のアルバイトをしている米国からのハンサムな留学生もいい演奏に拍手をしていた。若いバンドは是非彼女らのライブ演奏を観るべきだと思う。学ぶべきところが山ほどあり、宝のようなライブ演奏であった。

「学園天国」などノリのいい陽気な曲で大いに盛り上がった後、バンドは最期の曲としてジョン・レノンの「イマジン」を演奏した。この曲の前奏を聴きながら、自分は不覚にも涙があふれてきて、演奏が終わるまでその涙は止まることがなかった。初めから最期まで涙が止まらなかった演奏というのもめずらしい。楽しく盛り上がった曲とのコントラスト、バンドの美しいアレンジがそうさせたのかもしれないし、殺されたジョン・レノン、そしてその願いを思って涙が止まらなかったかもしれない。また、今この時も、国家のエゴイズムによって命を奪われ続けている世界中の人々、引き裂かれていく家族の悲しみを思い、涙が止まらなかったのかもしれない。
一番を原詞で歌い、二番以降をNAOluvpさん訳詞の日本語で歌ったのだが、NAOさんの訳詞もまた心に届く詞であり、そして心に響くヴォーカルであった。レノンの「イマジン」は知ってのとおり曲調はシンプルであるが、その曲をこれだけ感動的にアレンジして演奏したバンドメンバーの実力は本当に素晴らしいものであった。彼女らの「イマジン」は是非とも多くの人に聴いてもらいたいと思う。その夜の「イマジン」も今年のベストN郎♪賞候補と言えよう。NAOさんは12月23日、蕨・チョウゲン坊でも「イマジン」を歌うという。行ける人は絶対行くべき、N郎♪は推奨する。
●リンク:NAOluvpさんHP/12/23 蕨・チョウゲン坊 告知
ライブ終了後、お店でアルバイトをされている留学生の方のショートムービーを観て、みんなで即席の批評会を行った。また、NAOluvpさんのブログで拝見した りあんさんや、学生のころバンドをやられていたというお客さんからもいろいろ話しが聞けて、今回もまた身近なライブスポットでの楽しい交流会となった。
お店を出て、京浜東北線の終電に間に合うように大宮駅へ向かう途中、JACK大宮の前を通ったのだが、そこにあった野外ライブステージはなくなっていた。かなり以前に撤去されたのだと思うが、そのライブステージを自分の歌の中で詞にしたこともあるので、寂しかった。しかしアーティストがいて、音楽を愛する人たちがこの街にいるかぎり、商都・大宮がこれからも素晴らしいライブ演奏の舞台となっていくことは間違いない。
学生だったころ、街と言えば大宮であった。しかし近年久しくこの街では呑んでいない。都内で働いているからというのが最大の理由だが、さいたま新都心など近隣の新興勢力が台頭し、相対的に大宮の位置が低下したこともあると思う。先日のライブ会場だった西川口Heartsは大宮から移転したものだ。Heartsが移転し、大宮には核となるロック系ライブハウスはなくなった。北関東の拠点的商業都市であるにもかかわらず寂しい限りだ。
そんな大宮であるが、西口の桜木町、大栄橋通りにはアイリッシュパブ CafeLamp(カフェランプ)という注目スポットがある。隔日ではあるが、ライブ演奏も行われている。

●リンク:カフェランプホームページ
この日の出演者はブログ友・NAOluvpさんがメインヴォーカルを務めるブルースバンドABC Band。バンド名はその場で付けたということだが、CafeLampのホームページには「ジャズ、ブルースシーンで活躍の実力者のブルースバンド!」と紹介されており、年間250本以上ものライブを行っているピアノ&ヴォーカルのケンタローさんをはじめとして、メンバーはプロフェッショナルな面子で構成されている。10月に西川口東口・Cafe如何屋で行われたライブと同じメンバー構成だという。ギターの加藤さんは、自分も会員となっている浦和仲町のリハーサルスタジオ「Cat's eys」の代表の方であった。各人のセッション歴についてはNAOluvpさんのブログからのリンクを参照していただきたい。その演奏力に見合って、なるほど~と思わせられる。
●リンク:NAOluvpさんブログ/12/6 カフェランプ Live
2ステージ演奏したこの日のセットリストは、レイ・チャールズの「ヒット・ザ・ロード・ジャック」やJAZZスタンダード「サマータイム」などに加えて、オリジナルブルースナンバーなど、存分にブルージーなサウンドを聴かせてくれた。

彼女らのブルースサウンドにすっかり心地よくなってしまいながら、ドアーズをはじめとして敬愛する洋楽ロック・ミュージシャンの多くがブルースサウンドをその原点とし、また回帰していった理由がわかったような気がした。ハードロック同様、ブルースもライブ演奏で本当のよさがわかるような音楽なのかもしれない。ドラムがいい音してるな~と感激したのも間近で観る生演奏ならでは。ジェフ・ベックが得意とする泣きのギターといい、パート間の掛け合いといい、音楽ファンにはたまらない演奏であった。
音楽性同様、ライブの進め方もまたロックのライブの原点はブルースにあり、といった感じだった。経験豊富なベテランならではの進め方で、ヴォーカルNAOluvpさんはお客さんにマイクを持っていって歌わせ(俺も2回声を張り上げたが(笑))、最初はおとなしく聴いていたお客さんも曲が進むにつれてどんどん盛り上がっていき、2部の最期の方ではそのテンションは最高潮に達した。カウンター隣に座った二人組の女性客も大感激で手拍子をしており、お店のアルバイトをしている米国からのハンサムな留学生もいい演奏に拍手をしていた。若いバンドは是非彼女らのライブ演奏を観るべきだと思う。学ぶべきところが山ほどあり、宝のようなライブ演奏であった。

「学園天国」などノリのいい陽気な曲で大いに盛り上がった後、バンドは最期の曲としてジョン・レノンの「イマジン」を演奏した。この曲の前奏を聴きながら、自分は不覚にも涙があふれてきて、演奏が終わるまでその涙は止まることがなかった。初めから最期まで涙が止まらなかった演奏というのもめずらしい。楽しく盛り上がった曲とのコントラスト、バンドの美しいアレンジがそうさせたのかもしれないし、殺されたジョン・レノン、そしてその願いを思って涙が止まらなかったかもしれない。また、今この時も、国家のエゴイズムによって命を奪われ続けている世界中の人々、引き裂かれていく家族の悲しみを思い、涙が止まらなかったのかもしれない。
一番を原詞で歌い、二番以降をNAOluvpさん訳詞の日本語で歌ったのだが、NAOさんの訳詞もまた心に届く詞であり、そして心に響くヴォーカルであった。レノンの「イマジン」は知ってのとおり曲調はシンプルであるが、その曲をこれだけ感動的にアレンジして演奏したバンドメンバーの実力は本当に素晴らしいものであった。彼女らの「イマジン」は是非とも多くの人に聴いてもらいたいと思う。その夜の「イマジン」も今年のベストN郎♪賞候補と言えよう。NAOさんは12月23日、蕨・チョウゲン坊でも「イマジン」を歌うという。行ける人は絶対行くべき、N郎♪は推奨する。
●リンク:NAOluvpさんHP/12/23 蕨・チョウゲン坊 告知
ライブ終了後、お店でアルバイトをされている留学生の方のショートムービーを観て、みんなで即席の批評会を行った。また、NAOluvpさんのブログで拝見した りあんさんや、学生のころバンドをやられていたというお客さんからもいろいろ話しが聞けて、今回もまた身近なライブスポットでの楽しい交流会となった。
お店を出て、京浜東北線の終電に間に合うように大宮駅へ向かう途中、JACK大宮の前を通ったのだが、そこにあった野外ライブステージはなくなっていた。かなり以前に撤去されたのだと思うが、そのライブステージを自分の歌の中で詞にしたこともあるので、寂しかった。しかしアーティストがいて、音楽を愛する人たちがこの街にいるかぎり、商都・大宮がこれからも素晴らしいライブ演奏の舞台となっていくことは間違いない。