![]() | クライマーズ・ハイ (文春文庫) (2006/06) 横山 秀夫 詳細 |
以下、前回ライブのMCに関連した話。
1985年8月12日に発生した日航機墜落事故。乗員乗客 520名が亡くなるという、最悪の大事件をめぐり、墜落現場となった群馬県の地方新聞社の人間模様を描いた映画 『クライマーズ・ハイ』 。結構おもしろかったので、原作に興味が沸き、読んだ。作者は1995年当時、群馬の上毛新聞社に勤めていた横山秀夫さん。
原作を読み、映画で今ひとつわからなかったことがよくわかったのと同時に、原作のほうがよりリアリティーがあり、面白く、そして感動的だった。
映画も面白かったが、最後の、主人公が失脚せざるおえなくなってしまった出来事について、原作の出来事のほうがより問題提起となっていて、人の 『命』、そしてマスコミの矛盾について考えさせられる内容となっていた。ラストの展開もドラマティックでよかった。あれを映画でもやっていたら確かに『命』について、より考えさせられる内容になっていたと思う。
原作では親子の関係、家族の関係もよく描かれており、考えさせられた。いくつもの軸がクロスしながら、テーマが浮き彫りなっていくという構成に、作者・横山秀夫さんの小説家としての技量を観た。素晴らしい完成度だと思う。
NHKのドラマ版も観てみたいな~
なお、1985年8月12日に発生した日航機墜落事故について、過去にも書いているので興味ある方は以下の過去ログもご参照下さい。驚くべき内容です。
●過去ログ:別冊宝島 『昭和・平成日本「怪死」事件史』 (2)
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