
それまでのどかな島の祭りが映し出されていたスクリーンは一変し、騒然とした光景に・・・。
昨年9月、山口県上関町議会のシーン。鎌仲ひとみ監督は議会が始まる5分前、議長命令によってカメラを出すよう要請され、むりやり出されてしまった。

251人の町民が傍聴を希望していたが、くじ引きで入れたのは20人。
撮影禁止となった議会の様子が、音声のみで伝えられる・・・。
その時の詳細な模様は以下、監督のブログ記事を参照いただきたい。
http://ameblo.jp/rokkasho/entry-10141953124.html
・・・
FRK女史からのラブコールもあり(笑)、行ってきました、日曜日午後、東京大学。東大の本郷キャンパスって、さいたまから電車でいくにはどうしたらいいのか判断に困り、とりあえず御徒町駅で下車。歩いていけばそのうち着くだろうと思い、湯島天神の坂を昇って、暫く歩いて龍岡門より突入。

「持続可能性を支える人々、そして私たち意志」 と題されたその日のイベント、監督のトークセッション、2度にわたる「ぶんぶん通信 no.1」上映会、そして交流会と盛りだくさんのスケジュール。2回目の上映会が開始してまもなく、会場にたどり着く。情報学環の福武ホールだって。名前のとおり、福武書店(現ベネッセ)と関係あるみたい。建築設計は安藤忠雄。

「ぶんぶん通信 no.1」の上映は既にスタートしていて、スクリーンには山口県・祝島の祭りの準備の模様が映し出されていた。山口県・祝島については当ブログ以下の過去ログをご参照下さい。
http://enurou.blog96.fc2.com/blog-entry-357.html
「ぶんぶん通信 no.1」 とは監督の最新映画 「ミツバチの羽音と地球の回転」(仮題) の取材過程で撮影された映像を、映画に先んじて公開したもの。前作 「六ヶ所村ラプソディー」 でも同様の手法が取られており、ジャーナリストとして情報の鮮度を大切にする監督ならではの手法。

瀬戸内の自然を残す神事の島、山口県・祝島。その対岸に、上関原発の建設が進んでいる。島の人々の気持ちは、作品のなかで紹介された以下の言葉に象徴されていた。
「祝島に生まれてきて、本当によかったと思う。だから、原発なんかで変わって欲しくない」
原子力発電所建設の問題は日本各地でおこっており、事故などの危険性、運転の過程で排出される放射線物質の環境・人体への影響ばかりではなく、反対派と推進派とで、地域住民の深刻な対立を招いている。
原発を推し進める側はカネの力で推進派を増やしていく。誰だって、危ない原発なんて受け入れたくない。でも、カネがばらまかれるから、仕事がないから、原発を受け入れていく。結局は国の方針、自民党の方針、官僚の方針、電力会社の方針を受け入れ・・・・
そんな映像を観ながら、 「日本には再び明治維新が必要なんだろうな・・・・」 そう思った。にっちもさっちも行かなくなった江戸幕府が倒れ明治維新となったように、今の日本の状況も、似ているのではないか。原発はその一つの象徴に思える。危険、放射性廃棄物の行き場所がない、なによりも将来にわたって莫大なコストがかかる・・・ 問題だらけの原発。しかしそれを推進する政策は硬直したまま変わることがない。現在の政治では土台ムリなのだ。政治の全体を変えるしかない。再度、「明治維新」。
監督の前作 「六ヶ所村ラプソディー」 は評価が高い一方、救いがない映画ともいえる。観終わったあと、絶望的な気分にさせられる映画だ。今回もまた、冒頭で挙げた議会の模様にブルーな気分になっていたところ、画面は一転してスウェーデンへ。

「本当に電力自由化がされてないのか?」
「そりゃ変えなきゃだめだ」
いぶかしげに彼がそういうと、会場には笑い声が起こった。
いかれた日本の状況しか見てないと、そのいかれた状況にブルーになるしかない・・・が、スウェーデンの人たちの社会に目を向けると、日本社会が漫画に思えてくる。おかしければ変えりゃいいんだ・・・そんな当たり前のことが、当たり前に行われている国では、当然のことながら環境、そして持続可能なエネルギーへの配慮も日本の何倍も進んでいる。そこには 「希望」 があった。

「持続可能であるための条件」 詳しくは以下の過去ログ参照
http://enurou.blog96.fc2.com/blog-entry-316.html
石油はいずれ枯渇することがわかっている。同様に原発運転の資源となっているウランも枯渇する。その一点だけを見ても、原発が 「持続可能であるための条件」 から外れていることは明らか。先がないまま、将来にわたって莫大なコストを消費し続ける。

鯛の釣りのシーンは、おもしろいように釣れて凄かった
このような時代遅れの政策・・・何十年も前に決められた政策が、いずれ破綻することは目に見えている。その一方、スウェーデンのように、持続可能な社会を実現しつつある国に、国際競争力において日本が太刀打ちできなくなっていくのであろうことも想像できる。
スウェーデンは環境先進国であるのと同時に、福祉大国でもあり、そして経済大国でもある。ボルボやエリクソンといった国際的大企業は、スウェーデンの企業。たまたま本日午前(3/20)に観たテレビ朝日の番組でもスウェーデン社会を特集していた。
・・・原発という社会にとってのマイナス要因は国の方針として廃止すべき。そのためには再度述べるように、政治、官僚からはじまって、電力会社、マスコミ・・・と大きな枠組みを変えていかなければならない。「明治維新」 にたとえるなら、鎌仲ひとみ監督は、維新の志士・・・か。

上映終了後、監督からの作品解説があり、そして2点お願いがあった。監督の取材の影響もあり、今、祝島へ向かう、環境問題や原発問題に興味のある人たちが増えているとのこと。島ではそれを受け入れるだけの体制が整っておらず、祝島へ行きたいと思ったなら、グループ現代に相談して欲しいとの要望。
グループ現代のHPは以下
http://www.g-gendai.co.jp/
そしてもう一つ、今回の 「ぶんぶん通信」 そして今年秋、公開が予定されている監督の最新作 「ミツバチの羽音と地球の回転」(仮題) を是非口コミで広げて欲しいとのこと。前作 「六ヶ所村ラプソディー」 は、その口こみ効果が絶大な力を発揮し、全国各地で450箇所を越える上映会(昨年8月時点)が催され、何万にもの人々が映画を観た。一連のムーブメント、凄いことだとあらためて思う。

交流会、苫米地さんのおコメで作られたおにぎり
原発の問題って、マスコミではタブー扱い。だから、口コミ、市民メディアで活路を開いていこう!!。そんな鎌仲方式に一役買って下さると自分も嬉しいです。もちろん、マスコミの良識ある人たちにもがんばってもらわなくちゃ困るけれど、ブログパワーだって数が増えればバカにできないよ~。
詳しくは監督のブログで
http://ameblo.jp/rokkasho/
現代版 「ええじゃないか」、一緒に「明治維新」 楽しもうね~(笑)

上映終了後の東大・福武ランニングホール

帰りは、東大・赤門から
新宿Naked Loftを中心としたN郎♪による監督関連のレポは以下
http://enurou.blog96.fc2.com/blog-category-13.html
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